梅干しに使う梅の選び方と、梅の種類による梅干しの違い
こんにちは、梅ボーイズの山本将志郎です。
夏は梅干しの季節ですね。
梅農家として、全国を回っている梅干し屋として
今回は僕なりの見解を書かせていただきます。
まず、梅干しに使う梅の選び方は?について
正直「人それぞれの好みがあるのでなんでもいい」
なんですが、梅農家が梅干しに使う梅という観点でご紹介します。
◆ 落ちた完熟梅は梅干しに最高!
梅農家が使う梅は「落ちた完熟梅」です。
梅は木になっているのをもぐイメージがあるかもしれませんが、実は完熟して自然落下した梅を使うんです。
この状態はほんとに柔らかくって栄養価も最も高い状態です。
ただ、落ちた梅は1日〜2日すると腐敗が始まってしまいます。
そのため、市場に出回ることはほぼありません。
この梅を手に入れるには、
梅農家と友達になるか、梅ボーイズに頼んでみましょう。
◆ 市販の完熟梅もOK!
梅農家の知り合いがいない場合は、スーパーなどで販売している「生の完熟梅」を使いましょう。
この完熟梅は比較的熟した梅を木から収穫し、常温で追熟した梅であることが多いです。
皮も柔らかく、梅干し向きです。
ここでワンポイント !
シーズン終盤(和歌山産なら6月後半)の梅を使うのがおススメです。
その年のシーズンの最盛期を過ぎた木からなる梅は皮が柔らかくなる傾向があります。
◆梅干しには微妙
逆に青梅を使うのはあまりおすすめできません。
皮が固いので梅干しには不向きです。
青梅で梅酒や梅シロップを作ると、完熟梅で作るよりすっきりしたものが出来上がりますよ。
ただ、青梅か完熟梅であるかは明確な基準があるわけではないので、
完熟梅で買っても青い場合もあります。(前にネットで買ったら青かった。。。)
なので価格だけで比較するよりも安心できる人から買うのをおすすめします。
■ぺっちゃんこになっちゃう梅
「冷凍梅」で梅干しを漬けるのは要注意です。
漬けるところまではいい感じですが、干した瞬間ぺしゃんこの梅干しができます。
冷凍したときに中の繊維が壊れていて、水分が余計に抜けてしまうんでしょうね。
以上、梅干しに使う梅の選び方でした。
色々書きましたが、自分で漬けると結局はどんな梅でもかわいく見えてくるものです。
みんなで梅のある暮らしを盛り上げていきましょう!
次に
「梅の種類による梅干しの違い」
を紹介します。
日本一周をしてたくさんの土地でそれぞれの梅干しを食べさせて頂きました。
◆ 南高梅
和歌山県を中心に梅の王様的ポジションの南高梅
梅干しにすると、皮が柔らかく、果肉が分厚いのが特徴です。
やっぱりうまいです!
◆ 十郎梅
神奈川県の小田原地域で栽培されている品種です。
この品種はなんと!皮が南高梅より柔らかかったです!
そして実がジューシーに感じました。
◆ 白加賀
関東地方で多く栽培されています。
実が少々固めで梅干しよりも梅酒に適している印象でした。
◆ 藤五郎梅
新潟で食べた梅干し
皮がしっかりしていて実の味が濃かったです。
果肉部分は少し薄いかなあと感じました。
◆ 謎の梅
大阪の梅農家さんが
「これ南高梅で出荷してるけど、ほんとは違うのよ。名前も分からないけどもっと良い梅。」
と教えてくれた梅。
めっちゃ美味しかったです。詳細が分かればまたレポートします。
◆ 梅ボーイズの見解
僕が一番好きな梅干しは南高梅でした、結局かい(笑)
なんというか、皮と実の柔らかさが適度で実の旨みが一番感じることが出来る印象です。