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”梅酢を入れて炊いたごはんは傷みにくい”のか?検証してみた。

だんだん暖かい日が続くようになってきました。

新年度を迎え、お弁当づくりが始まったという方もいるのではないでしょうか。

暖かい時期は、お弁当の傷みが気になります。

梅酢を加えてからお米を炊くと、ご飯が傷みにくい
とよく言われますが、

実際のところどうなのか、知りたくないですか?

今回、梅酢を加えてから炊いたご飯と、水だけで炊いたご飯の両方を
何日間か室温で置いておき、
傷み具合の進行について比べてみました。

(この時期の室温は約22℃、湿度約65%) 

 

まず、梅酢を入れて炊飯します。

<お米2合+お水+白梅酢大さじ約1>

炊けました!

見た目はふつうの白米とほぼ変わりません。
少し梅酢の香りがするかな?という程度。
食べると、ほんのり塩味がします。
これがおいしいんです。

2合に対して梅酢大さじ1の量であれば、
すっぱくなったり、しょっぱすぎたりすることはありません。

 

続いて、お水だけで通常通り炊きます。

お米2合+お水

炊けました!


ちなみに我が家の今のお米は宮城県一迫産の つや姫です。

 

炊けたお米を同量ずつ小皿にとります。

左:水だけで炊いたご飯
右:水に梅酢を加えて炊いたご飯

ラップをします。

梅酢を入れて炊いたほうは分かりやすいようにラップに赤い印をつけました。(右)

このまま室温で放置して、一日ごとに見た目の変化を観察します。

 

<2日目> 4月11日

変化はほぼありません。変な臭いもなく、変色も見えません。

 

<3日目>4月12日

まだ変化は見えません。

<6日目>4月15日

表面は変わりありませんが、
底を見ると


↑梅酢なしで炊いた方 ピンク色の変色が見られます。


↑梅酢ありで炊いた方 変色は見られません。

<7日目>4月16日


梅酢なしで炊いた方(左)は、表面からも分かるくらい変色が出てきました。


↑(底面)

<8日目>4月17日

↑梅酢なしで炊いた方 褐色の変色が広がってきました。

↑梅酢ありで炊いた方 中心が少し変色している?

 

<11日目>4月20

↑梅酢なしで炊いた方 ほわほわしたカビが生えてきました!

↑梅酢ありで炊いた方 表面にカビは生えていませんが、、

黒いカビが小さく発生し始めていました。

 

<13日目>4月22日

梅酢なしで炊いたほうはみるみるカビが広がって黒くなっていきました。
(真っ黒なので写真は控えます)

一方、梅酢ありで炊いたほうは

カビを目視で確認してから2日経っても、大きく広がっていないようです。

ここで実験は終了です!

13日に渡る実験の結果、
梅酢を入れて炊いたご飯は、梅酢を入れずに炊いたご飯と比べて、
変色が始まるのが約2日遅く、カビが広がるのも遅いということがわかりました!

これは、「梅酢を入れて炊いたご飯は傷みにくい」と言えるのではないでしょうか?

(もう一つわかったことは、「意図的に腐らせたご飯を日常目に見えるところに置いておくと心が痛む」ということでした。)

 

今回使った梅酢は、梅と天日塩だけでできた塩分20%の白梅酢です。

よく言われるように、梅に多く含まれるクエン酸には抗菌作用があるため、
それが今回の結果に繋がったと思われます。

例えば、普通に炊いたご飯に梅干し一粒を乗せる場合は梅干しが触れる部分にしかクエン酸の作用が発揮されませんが、
炊飯時にあらかじめ梅酢を混ぜておけばクエン酸がご飯全体に広がり、広く腐敗防止に役立つのではないでしょうか。

お弁当を作るときも、お家でのご飯でも、ぜひ役立てていただけたらうれしいです!

今回使った白梅酢はこちら

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作り手が食べる人を想い、食べる人が作り手を想える、暖かい食文化を、梅干しづくりを通して残していきます。

梅ボーイズ